【タイ】刑事裁判所は8月4日、シアン化合物による連続殺人事件で起訴されているラーラット・ランシウッターポーン被告(39)に対し、2015年に友人女性を殺害したとされる6件目の殺人罪を無罪とした。裁判所は「合理的疑いを超える証明に至っていない」と判断した。
検察は、被告がバンコク都内のコンドミニアムでタイ人女性の食事にシアン化合物を混ぜて殺害したと主張。被害者に対する借金を帳消しにする目的だったとしていたが、被告は一貫して否認していた。
司法解剖では、死因は心不全もしくは基礎疾患の可能性が示され、シアン化合物による中毒死と断定されなかった。今回の判決では、被告が被害者から借金をしていたことは認めたものの、毒物を投与したとする直接証拠や証言が存在しないとし、検察の主張は退けられた。
被告に対する殺人事件の判決はこれで6件目。これまでに死刑1件、無期懲役2件、無罪2件が言い渡されている。被告は通称エムであることから「シアン化合物のエム」として知られ、検察は計15件(殺人14件、殺人未遂1件)を起訴しており、少なくとも15人が毒物を投与され、このうち14人が死亡したとされる。
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