【タイ】スワンナプーム、ドーンムアン、ウタパオの3空港を結ぶ高速鉄道計画の事業契約について、(事業を受託したCPグループ主導の)アジア・エラ・ワン社が官民連携契約の「契約終了の権利を行使する意向」を改めて表明し、国鉄(SRT)に2度目の書簡を送付した。条件の見直しが進まなければ契約を終了する姿勢を示し、エアポートレイルリンク(ARL)の運行契約も9月30日に終了する可能性がより高まった。
争点は、政府の支払い方式を「完成後の一括払い」から「工事進捗に応じた分割払い」に変更するよう求めている点。アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は「契約締結後に条件を変更することは困難」と述べ、シリポン・アンカサクンキアット副運輸相も「既存の契約枠組みでは実施が難しい」としている。契約は民間側が単独で終了することはできず、1)双方合意、2)契約上の規定、3)裁判所命令、4)政府による終了決定のいずれかの場合に限られるが、現状はいずれにも該当しないという。
契約は高速鉄道だけでなく、同社が運行を担当するARLも含まれており、現行の運行契約は9月30日に満了する。政府はARLのサービス中断を避けるため、27日にも国鉄とアジア・エラ・ワンに協議の場をもつよう指示した。ARLの継続運行を最優先とし、同社が応じない場合はSRTの関連会社による再運行や、別の民間事業者の起用も検討する。
協議では、高速鉄道と他事業が重複する区間の工事をSRTが引き取る案も議論される見通し。対象は、タイ・中国高速鉄道の契約4-1区間(バーンスー〜ドーンムアン)や、レッドラインの「ミッシングリンク」(バーンスー〜フアラムポーン)に関連するラーマーティボディ病院付近の工事など。重複区間をSRTが施工することで民間側の投資負担を軽減し、契約継続につなげたい考え。
シリポン副運輸相は、「政府が支払い方式の見直しや重複工事の扱いなど、可能な選択肢を検討してきた」としつつ、「最終的な判断は東部経済回廊政策委員会(EECPC)に委ねられる」と述べている。
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