【タイ】バンコク都庁は12月16日、各区担当者、保健省関係者、警察関係者らを集めた、都内のホームレスや物乞いに関する会議を開催した。気温が低下するこの時期、ホームレスの支援を強化していくことが確認された。旅行者や観光客が多いスクムビット通りでは特に、外国人の物乞いを取り締まっていく。
ホームレスの状況はデータベースで把握され、職員が都内を見回って情報を更新している。今回の会議では、ホームレスの人数が2022年から499人減少して現在1271人と報告された。直近では119人の社会復帰を実現、物乞いは331人を保護したがうち149人は再び物乞いに戻ってしまったという。外国人の物乞いは、組織的なビジネスに関与しているケースが多く、警察が取り締まりを強化している。
バンコク都庁はホームレス保護や社会復帰の支援を継続的に実施。王宮前広場近くのソムデット・プラピンクラオ橋とトロークサーケー通りに設置した保護施設(Drop in)には現在、男性645人、女性170人の計815人が登録している。これまでに同施設を利用したホームレスは累計46万4049人に上る。現在新たな緊急保護施設「バーン・イムチジャイ(満足の家)」を建設中で、2025年9月頃の完成の見込み。男女100人ずつの計200人の収容を可能とする。
また、民間企業との協力でホームレスの就職支援も継続。2024年10、11月は希望者41人のうち5人の採用が決定、9人が返事待ちだという。
写真:バンコク都庁(BMA)