タイの電子源泉徴収の軽減税率、2027年末まで延長 企業の資金繰り改善に効果

【タイ】政府は6月16日の閣議で、電子源泉徴収(E-Withholding Tax)の軽減税率を2027年末まで延長することを承認した。企業の資金繰りをおよそ270億バーツ(1300億円相当)改善する効果が見込まれる。

 エークニティ・ニティタンプラパート副首相兼財務相によると、軽減措置は当初2025年末で終了する予定だったが、今回の決定により遡及適用のうえ2027年末まで継続される。電子的に支払われる所得に対する源泉徴収税率は、通常の5%、3%、2%から引き下げられた1%のままとなる。

 対象となる支払いは、家賃、手数料、著作権料、サービス料、請負代金、専門職の報酬など幅広い項目が含まれる。措置の目的は、企業の流動性向上と事務負担の軽減にある。

 財務省国税局は、電子データサービスに民間企業が参加しやすくなるよう制度を拡大しており、現在は電子インボイス・電子レシート・サービスで23社、電子申告サービスで1社、電子印紙税サービスで5社の業者が登録されている。これらのサービスは、独自のデジタルシステム構築が難しい中小企業の税務手続きの円滑化に寄与しているという。

 閣議ではまた、電子税務システムを導入する企業への税優遇措置についても、当初の2025年末から2027年12月31日まで延長することを承認した。デジタル化の促進、企業の運用コスト削減、効率的な税務行政の実現が狙い。

 同措置では、電子インボイス、電子レシート、電子源泉徴収システムへの投資や利用にかかる費用について、実際の支出額の200%を損金算入できる。対象経費には、ソフトウエア、コンピュータ機器、電子データ保存システム、電子税務サービス事業者への支払いなどが含まれる。さらに、電子取引開発庁(ETDA)に支払う情報システム評価費用に対する新たな税優遇も導入された。

エークニティ首相兼財務相 写真:財務省ホームページより

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