【タイ】政府は、エルニーニョ現象による降雨量の減少と水不足の懸念を受け、住民生活、農業、東部経済回廊(EEC)での産業活動に支障が出ないよう、水資源管理の強化に乗り出した。アヌティン・チャーンウィーラクーン首相が関係機関に対し、事前予測に基づく計画的な水管理を徹底し、深刻な水不足が発生する前に対応するよう指示した。
EECは東部チャチュンサオ、チョンブリー、ラヨーンの3県にまたがる国家戦略地域で、住民、農業、産業、観光、環境が水資源を共有している。政府は国家水資源事務局(ONWR)に対し、関係機関を統合して地域特性に応じた水管理計画を策定するよう求めている。
ラッチャダー・タナーディレーク政府報道官によると、EEC内の大・中規模ダム16カ所の貯水量は計5億3400万立方メートルで、総容量14億6200万立方メートルの44%にとどまる。政府は10月31日までの雨期に、農業向け5億2600万立方メートル、工業向け2億1700万立方メートル、生活・観光向け1億6900万立方メートル、さらに環境維持や損失分を含め、総計10億5800万立方メートルを配分する計画を立てている。
EECの水需要は2027年に28億8800万立方メートルに達すると見込まれている。現在、39カ所の水源開発プロジェクトが進められており、完成すれば9億900万立方メートルの水源確保につながる。このうち23件はすでに予算が配分され、19件が完了して2億5800万立方メートルを確保済み。残る4件も進行中で、さらに1億900万立方メートルの増加が見込まれる。
政府は、製造業には節水型のスマートファクトリー化、農業には作付け計画と配水計画の順守を求め、水資源の有効利用を呼びかけている。政府はエルニーニョ現象の状況を継続的に監視し、実際のデータに基づいて水管理計画を随時調整する方針で、住民の生活用水の確保、農業被害の軽減、EECを含む重要経済地域の安定的な運営を目指す。
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