【タイ・中国】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は7月18日、中国四川省の成都を訪れ、同省の王暁暉党委書記と会談し、貿易、投資、科学技術、観光など幅広い分野で協力を強化する方針を確認した。四川省は人口およそ8000万人を抱え、中国西部の経済・技術拠点として成長。タイとの貿易額は前年比112%増と急伸している。
今回の中国公式訪問でアヌティン首相は、上海、成都、北京の3都市を巡り、習近平国家主席とも会談した。タイは中央政府から地方、民間まであらゆるレベルで中国との協力を拡大する方針で、四川省を「巨大市場であり、質の高い投資家が集まる重要地域」と位置づけた。
タイ政府は四川省との関係強化を重視しており、成都に設置した投資委員会(BOI)事務所を正式に開設。電気自動車(EV)、電子機器、デジタル、先端技術、クリーンエネルギーなど次世代産業の投資誘致を進め、産業基盤強化や人材育成につなげる。
アヌティン首相は、「タイ・中国(四川)投資経済フォーラム2026」で基調講演し、タイがアセアンの中心に位置し、強固なサプライチェーン、質の高い人材、クリーンエネルギー供給能力、BOIの優遇措置などを備え、投資環境が整っていると強調した。政府は行政改革や経済構造の転換を進めており、BOIへの投資申請額は過去最高を記録した。
基調講演の締めくくりでは、中国語で「加油(頑張ろう/ともに前進しよう)」と4回続けて述べ、 「加油タイ、加油四川、加油中国、加油良き友人」と呼びかけた。 四川省の主要メディアはこの発言を見出しで大きく取り上げ、 「両国の友好と誠意を示すもの」と評価した。
また、中国の高度技術企業4社(Xiaomi、長安汽車、Innolight、Eoptolink)と個別に会談し、EV、AI、光通信技術など次世代産業での協力を協議。各社はタイの地理的優位性や投資環境を評価し、研究開発(R&D)、技術移転、人材育成への意欲を示した。長安汽車はタイ東部ラヨーン県に右ハンドルEVの海外初の生産拠点を設置し、アジア・世界市場向けに供給する計画を明らかにした。
成都ではタイ企業150社以上が経済イベントに参加し、中国西部市場への販路拡大や新規ビジネスの機会を探った。アヌティン首相は四川省側に対し、同地に滞在するタイ人の安全確保を求めるとともに、王暁暉党委書記らをタイ訪問に招待し、協力関係の継続的な強化を呼びかけた。
写真:タイ首相府






























