タイ政府、EV販売店を一斉点検 走行距離の明確な表示を指示

【タイ】スパマート・イサラパクディ首相府相は5月12日、バンコク都内の「BYD」および「オモダ/ジェクー(奇瑞汽車)」のショールームを視察し、電気自動車(EV)の表示ラベルが法令どおり掲示されているかを確認した。事業者に対し、1)ラベル表示の完全掲示、2)走行距離表示の試験基準の明確化、3)標準契約書の使用、の3点を厳守するよう指示した。

 前日の会合で、「故障・価格下落・未対応」といった消費者からEVメーカーへの苦情に関する報告を受けたスパマート首相府相は、「消費者が購入前に唯一確認できる情報源はラベルであり、表示の徹底が不可欠」とし、EVショールームの視察に乗り出した。ラベルには、車名、型式、メーカーまたは輸入業者、技術仕様、バッテリー情報、性能、走行距離、使用方法、注意事項、価格、保証条件などを明確に記載する必要がある。

 特に「1回の充電で走行できる距離」については、EPA(アメリカ環境保護庁基準)、WLTP(国連欧州経済委員会の国際基準)、NEDC(旧・欧州基準)、CLTC(中国の国家基準)のいずれの基準に基づくのか、試験条件(平均速度、気温、路面、走行モードなど)を明示することを求めた。また、新車販売は「契約規制業種」に該当するため、消費者保護局(OCPB)が定める標準予約契約書を使用し、車種、年式、価格、納車日、契約解除条件を明記する義務があるとした。

 EVは2025年9月22日公布の「ラベル規制告示」によって「ラベル表示義務のある商品」に指定されている。違反した事業者には懲役6カ月以下または罰金10万バーツ以下、または併科が科される。

 スパマート首相府相は、「ラベルは単なる表示ではなく、事業者が消費者に対して負う約束」と述べ、表示不備、虚偽表示、契約上の不利益があればOCPBホットライン「1166」に通報してほしいと呼びかけた。

タイ政府、EVトラブル急増で調査指示 アフターサービスに不満相次ぐ
タイでEVが表示義務対象商品に 購入時の情報提供を強化

スパマート首相府相 写真:タイ首相府

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