【タイ】政府は5月12日、タイ・チリ自由貿易協定(FTA)に基づく原産地証明書「Form TC」の発給を完全デジタル化した。商務省国際通商局(DFT)が運用する「DFT SMART C/O」システムを通じ、申請、発給、進捗確認が24時間オンラインで行える。
輸出事業者は、従来の窓口申請に代わってオンラインで申請し、発給状況を随時確認できる。証明書は身分証明書(IDカード)で受け取れるほか、指定サイトで用紙を購入すれば自宅や事務所でのセルフ印刷も可能となり、担当機関に出向く必要がなくなる。
今回の制度変更は、原産地証明の形式を柔軟化することでチリと合意したことを受けたもの。両国税関はA4判の紙媒体に加え、電子ファイル形式も法的効力を持つ原本として認める。これによって輸入側が紙の原本到着を待つ必要がなくなり、輸出者がスキャンデータをメールで送付すれば、輸入者は即時に関税優遇措置を申請できる。国際貿易局が導入を進めてきた電子署名・電子印章(ESS)技術を活用し、国際物流の迅速化を図る。
2025年はチリ向けに4364件のForm TCが発給され、輸出額は5億2600万米ドルに上った。主な輸出品は自動車、ツナ製品、洗濯機。今回のデジタル化により、輸出者の事務負担やコストが軽減され、競争が激化する国際市場でタイ産品の輸出効率向上が期待されるとしている。
























