タイ深南部3県で同時爆破テロ 村長ら2人けが、ATMや車両に被害

【タイ】タイ深南部のパッターニー、ヤラー、ナラーティワートの3県で8月31日夜から9月1日未明にかけ、3県7郡9カ所で爆破および放火のテロが発生した。ナラーティワート県広報によると、村長および行政職員の2人がけがをした。

 最初の事件は午後7時40分、ナラーティワート県スンガイ・パーディー郡で発生。国道4056号線の鉄道線路付近でタイヤが燃やされた。10分後に現場を通過した乗用車が爆発物によって爆発し、乗っていた同県チャネ郡の村長(32)とボランティア職員(28)がけがをした。

 その後、午後11時55分にチャネ郡のモスク付近で爆発、同時刻にナラーティワート県バーチョ郡の銀行支店前で爆発、午後11時56分にヤラー県ヤラー市でタイヤ放火、1日午前0時5分にナラーティワート県ジョーアイローン郡のATM前で爆発、午前0時15分にパッターニー県パッターニー市のATM前で爆発、午前0時30分に再びチャネ郡の市場で爆発、同時刻にナラーティワート県シーサコーン郡の行政事務所前で爆発、午前0時53分にヤラー市のガソリンスタンドのATM前で爆発、がそれぞれ起きた。いずれもマレー系分離独立派組織の犯行と見られる。

 タイ深南部と呼ばれるパッターニー、ヤラー、ナラーティワートの3県と隣接するソンクラー県3郡では以前より、分離独立を大義名分とするテロが続いている。マレーシア国境という土地柄、マレー系のムスリムが住民のほとんどを占めるため、一連のテロも「イスラムテロ」と報道されるが、イスラム的な時間感覚でテロが行われるものの宗教的な争いはない。本質は単純な利権争いと見られる。

写真:peace in the southสันติสุขแดนใต้フェイスブックより

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