タイ南部プーケット公有地の不法占拠 地元マフィアの威圧行為にタイ首相が「断固対処」

【タイ】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は、南部プーケット県バーンタオ・ビーチ周辺で公有地の不法占拠に関与する不良勢力(マフィア)が周辺の住民や事業者に嫌がらせをしている問題で、そのような威圧行為を容認しない姿勢を示した。公有地や海岸の占拠問題に対応するための試行モデル「バーンタオ・サンドボックス」構想を明らかにし、法執行と地域住民の生活の両立を図る考えを示した。

 首相は5月10日、内務省幹部、県当局者、警察らとともにバーンタオ・ビーチを訪れ、海岸沿いの公有地の不法占拠や違法建築の現状を視察した。住民や事業者との対話で、地元の不良勢力による威圧行為は看過しないと強調。「彼らはただのならず者。政府として国民への嫌がらせを許すことはない」と述べた。

 これらの不良勢力が「当局から守ってやる」と称してみかじめ料などを求めている点については、「本当に力があるなら私の前に出てくるはず。実際には当局が来ると姿を消す」とし、脅迫や嫌がらせを受けた場合は警察や当局に通報するよう呼びかけた。

 また、苦情を放置した場合は当局の担当官にも法的責任が及ぶと警告。現在問題となっている、ビーチ沿いの多くの事業者が正式な土地書類を持たない現状にも触れ、長期的な解決には関係者全員が事実を明らかにする必要があると述べた。

 バーンタオ・サンドボックス構想は、将来的に北部チェンマイやチェンラーイなど北部の森林侵害問題にも拡大する計画があるとし、地域の収入確保と公有地・自然資源の保全を両立させる仕組みづくりを目指す。

 プーケット県によると、バーンタオ・ビーチ一帯のおよそ6ライ(1ライ=1600平方メートル)の土地に所有権書類がなく、34棟が公有地の不法占拠として差し押さえられた。無許可の建築物も46棟確認され、一部の事業者は退役軍人とその妻に月15万バーツを支払っていたとされ、当局が調査を進めている。

アヌティン首相 写真:FC Snutinフェイスブックより

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