【タイ】タイと中国による共同事業の高速鉄道プロジェクト(総延長251キロ)でタイ国鉄は3月6日、遅れが生じている契約1件の完工期限を1年延長すると発表した。SRT理事会で決定した。
対象契約は、東北部ナコーン・ラーチャシーマー県ナコーン・ラーチャシーマー市内のコークルアット駅からナコーン・ラーチャシーマー駅までの、第1フェーズ最終区間。現契約では今年3月25日の完工だが、350日間延長して来年2026年3月20日の完工とする。
土地収用を巡って裁判沙汰となり、和解したもののSRTへの引渡しが遅れたことが、延長の理由。第1フェーズでは、昨年12月にも契約3件が完工期限を延長している。
首都バンコクとナコーン・ラーチャシーマー市を結ぶ高速鉄道プロジェクトは、2017年に着工。当初は2021年に開業する計画だったが実現せず、今年1月時点での進捗率はわずか36%。現在の開業見通しは2027年となっている。
タイ政府は第1フェーズの大幅な遅れの中、第2フェーズの建設を2月4日の閣議で承認。2030年のバンコクからラオス・ビエンチャンまでの全面開通を目指している。