【タイ】政府は、国有地の不法占拠対策、観光地の管理強化、観光インフラ整備を一体的に進める「プーケットモデル」を推進する。将来的には周辺のパンガー県やクラビー県など主要観光地にも取り組みを広げ、観光の質向上と地域住民の持続的な収入確保を目指す。
スチャート・チョムクリン天然資源環境相がプーケット県のシリナート国立公園を視察し、国有地の不法占拠に関する捜査状況や公園区域の管理改善策を確認した。同相は、「公園は国民共有の資源であり、厳格に保護されるべき」と強調し、法の抜け穴を利用した不正行為は容認しない姿勢を示した。
同公園は現在、国有地侵害などおよそ20件の事案を抱え、天然資源環境省が関係機関に対し、最終判断に至るまで厳密に捜査を進めるよう指示している。すでに司法判断が確定している事案でも、不正に発行された土地権利証の取り消し手続きなどが残っているという。対象の多くは主要観光地にある大規模区画で、国が適正に管理し公共利用に戻すことを目指す。
政府は同公園の景観回復とビーチの秩序回復にも取り組む方針で、国立公園野生動植物局の各部門を動員し、放置物の撤去、雑草の除去、放置船舶の整理、ビーチ周辺の店舗やアクティビティの適正化を進める。これによって景観の改善と観光客の利便性向上を図る。
同省はさらに、プーケットに水上タクシー(Boat Taxi)を導入する計画も進めており、国立公園野生動植物局の予算による桟橋整備と水上交通網の構築を検討している。空港と主要観光地を海上ルートで結ぶことで、交通渋滞の緩和と移動時間の短縮を図り、地域住民の収入源拡大につなげる。
プーケットの観光地としての起点となるパートーン・ビーチからプーケット空港までは現在、渋滞時は移動に2時間以上かかるとされる。水上タクシーが実現すれば30分で移動できることになり、利便性の向上と地域経済への波及効果が期待できる。
政府は、今回の国有地問題の解決、観光地の秩序回復、観光インフラ整備を「プーケットモデル」として標準化し、パンガー県やクラビー県にも展開。「法の厳格な執行を徹底し、既存の問題を解決するとともに、新たな不正を防止する」としている。
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