【タイ・カンボジア】タイ海軍やタイの複数メディアによると、タイ東部トラート県で7月26日午前5時10分、カンボジア兵が国境3カ所からタイ領内に侵入した。タイ海軍がただちに迎え撃ち、5時40分までに押し戻した。
トラートはカンボジアと国境を接する、ビーチリゾートとして知られた県。沖合のチャーン島や国境に近いクート島は、日本人はじめ外国人にも人気がある。26日に戦闘が発生したのは、県都トラート市内のバーン・チャムラークで、カンボジア国境から500メートルの場所に展望台があり、観光名所となっている一帯。
戦闘が始まった24日から2日間は、東北部ブリーラム、スリン、シーサケート、ウボン・ラーチャターニーと、主に山岳部に国境を持つ県で戦闘が続いていたが、3日目には海岸に近い地域に戦域が拡大した。トラート沖には現在、海軍艦艇が集結しており、カンボジアからの攻撃に備えている。
トラート県およびチャンタブリー県の一部には25日から、地元国境警備隊による戒厳令が敷かれている。また、トラート市、北側のボーライ郡、カンボジア領土と海に挟まれた最東端のクローンヤイ郡では、住民に避難命令が出されている。
トラート沖で警戒する海軍 写真:Thai Navy warshipsフェイスブックより