タクシン元首相の仮病問題 「政権維持に悪影響」を考える国民が6割

【タイ】タイ国立開発行政研究院(NIDA)が実施した、有罪判決を受けていたタクシン・チナワット元首相が帰国時、刑務所に収監された直後に警察病院に移送され、「仮病」を疑われている問題についての世論調査で、「政権維持に影響を与える」と回答した国民が6割近くに達した。また、「同元首相は重症」と診断した医師についても、「信用できない」という回答が過半数となった。

 同調査は6月3日から5日にかけて、学歴、職業、収入など幅広い層の1310人を対象に実施された。その結果、仮病疑惑はペートーンターン政権の安定維持に、

・大きな影響を与える:30%
・ある程度の影響を与える:29%
・影響はない:25%
・関心がない、意見なし:1%

という回答となった。

 タクシン元首相は2006年9月以降、一時的な帰国を挟んで海外逃亡生活を続け、2023年8月に帰国。拘留初日の夜に警察総合病院に移送され、2024年2月に仮釈放されるまで14階のVIPルームで過ごし、通常の懲役刑を免れた。理由は「年齢と健康状態」。刑期は懲役8年との判決を受けていたが、後の恩赦により1年に減刑されている。

 世論調査ではまた、「健康状態は重症」という診断を下した医師3人を信用できるかについても質問し、

・全く信用していない:16%
・信用していない:38%
・信用している31%
・とても信用している14%
・無回答:1%

という回答となった。

 該当の医師3人は、不適切な医療行為を行ったとして、タイ医療評議会(MCT)から懲戒処分を受け、うち2人は医師免許を停止された。仮病疑惑は汚職取締委員会(NACC)が昨年12月から調査を続けており、最高裁判所もタクシン元首相に出廷を命じ、6月13日に説明を求める予定。

タクシン元首相は「仮病で入院」 汚職取締委員会が調査へ

タクシン元首相 写真:プアタイ党フェイズブックより

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