【タイ】政府は公共事業の品質向上、遅延防止、税金の有効活用を目的に、最安値による契約方式から脱却するための公共調達法の改正を進めている。改正案は「2017年公共調達・物品管理法」の修正となる。
法務担当官が最終調整中で、法務担当のパコーン・ニラプラパン副首相がエークニティ・ニティタンプラパート副首相兼財務相および財務省主計局に提出し、立法手続きに入る。ラッチャダー・タナーディレーク政府報道官は、「改革の狙いは、入札価格の安さだけでなく、公共事業が真に費用対効果の高い成果をもたらすようにすることにある」と説明している。
改正案では、各政府機関が契約者選定の際に、事業目的、実施能力、契約履行能力を重視することを義務づける。評価項目には、ライフサイクルコスト、製品・サービスの品質基準、アフターサービス、政府推奨製品、過去の実績などが含まれる。これまでの最安値偏重が、契約不履行、工事放棄、長期遅延を招いてきたとし、極端に低い入札額を提示した業者が契約を履行できず、結果的に国民が損失を負担する事例につながってきたと判断した。
問題業者への対応強化も盛り込まれており、契約解除やブラックリスト登録の要件を拡大し、重大な過失や不備で国民、環境、国家財産、政府機関に損害を与える恐れがある業者を「工事放棄業者」として指定できるようにする。契約機関の長が直に工事放棄を認定し、財務省常任事務次官に通知して主計局の中央ブラックリストに登録する仕組みも導入される。
これにより、行政手続き中に問題業者が他機関の入札に参加し続ける事態を防ぎ、処分の遅れを減らす効果が期待される。また、調達に関する不当な異議申し立てを抑制する規定も設ける。現在はほぼすべての大型調達案件で異議が申し立てられて事業の遅延要因となっているため、合理的根拠のない訴えを防ぐ仕組みを導入する。
ラッチャダー報道官は、「改革によって税金の効率的な使用、透明性と説明責任の向上、工事放棄の減少、公共インフラ事業の迅速化が期待できる」と述べている。
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