バンコク・エラワン祠爆破事件でウイグル人2人に死刑判決 2015年に死者20人

【タイ】2015年にバンコク都心部のエラワン祠で発生した爆破事件で、バンコク南刑事裁判所は6月11日、被告の中国籍ウイグル人2人に死刑判決を言い渡した。発生から10年以上を経ての判決となった。

 2人は2015年8月17日、参拝客や観光客で賑わうラーチャプラソン交差点のエラワン祠に爆発物を仕掛けて爆破させ、殺人や殺人未遂などの罪で有罪とされた。爆発によって中国本土からの観光客5人、香港からの観光客2人を含む20人が死亡し、120人以上が負傷している。裁判では、「被告らは一つの行為で多数の法律に違反した。法律上最も重い刑罰である死刑を科す」とされた。チャオプラヤー川で起こしたもう1件の爆破事件については無罪とされた。

判決後、被告の1人は「タイの司法制度に哀悼を表する。私は何もしていない」と述べた。弁護人は「審理過程での被告の扱いなど、裁判所が十分に検討していない点が多い」として控訴する方針を示している。中国外交部の林剣報道官は、「犯行は極めて凶悪で非人道的。中国はタイが法に基づき厳正に対処することを支持する」とコメントした。

 事件は、当時の軍政がウイグル族109人を中国に強制送還した数週間後に発生し、報復説も取り沙汰された。警察は当時、17人を容疑者として名指ししたが、逮捕されたのは2人のみだった。捜査の不透明さを指摘する声も多く、2016年に裁判が開始されたものの、通訳が薬物事件で逮捕されるなどし、たびたび中断した。

 2017年には、事件に関連する容疑で逮捕状が出ていたタイ人女性が帰国時に拘束されたが、2024年に無罪となった。その後も新型コロナウイルスの影響や通訳確保の遅れなどで審理は長期化した。

事件発生直後の現場 写真:newsclip

関連記事

トピック

ページ上部へ戻る