タイ首相府前に死んだ魚5トン 外来種撲滅訴え

【タイ】バンコク都内のタイ首相府前で3月18日午前10時頃、漁師や養殖業者などの漁業関係者によるデモが行われた。死んだ魚を路上にぶちまけ、ペートーンターン・チナワット首相に対策と補償を訴えた。

 漁業関係者は中部サムット・サーコーン県、サムット・ソンクラーム県、南部ナコーン・シータマラート県、ソンクラー県など全国19県から集まってきた。路上にぶちまけたのはおよそ5トンの「ブラックチンティラピア(Blackchin tilapia、Sarotherodon melanotheron)」で、タイ語では「プラー・モー・カーン・ダム(黒あごティラピア、ปลาหมอคางดำ)」と呼ばれる。西アフリカ原産の外来種で、最近タイで急速に繁殖。ほかの魚、稚魚、たまご、エビなどを捕食するとし、デモ参加者は「生態系バランスを崩してタイ漁業に損害を与える『タイ史上最悪の環境災害』が起きている」と主張した。首相府一帯は腐臭で満たされ、警備の警官らが顔をしかめる姿が見られた。

 デモでは、独立調査委員会の設置、外来種をタイに持ち込んだ業者への責任追及、1年以内の排除、生態系の回復、損害を被った漁業関係者への補償が叫ばれた。

写真:タイ団結国家建設党(พรรครวมไทยสร้างชาติ)Wasana Supthamrong氏のフェイスブックより

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