【タイ】タイ国内最大級の不動産ポータルサイト「DDproperty.com」が行ったバンコク首都圏の不動産に関する調査の結果によると、ミャンマー中部地震の発生以降、需要が高層物件から低層物件にシフトしている。人気地区は日本人在住者も多いバンコク都ワッタナー区だった。
3月28日の地震発生を受け、4月にはコンドミニアム(分譲マンション)の需要が前月比で31%減少し、タウンハウス(テラスハウス、連棟住宅)の需要が同4%増加した。大きな流れとして低層住宅に需要がシフトしているが、コンドミニアムは「バンコクのライフスタイル」とみなされる人気の住宅形態で、5月には需要が5%回復したという。
バンコク首都圏でみると、2025年1~6月に購入および賃貸とも需要が集中したのはバンコク。ほか北隣ノンタブリー県、パトゥムターニー県、東郊サムット・プラーカーン県、少し離れた東部チョンブリー県などが人気だった。郊外で地価や賃貸料が安めながら都市鉄道など交通機関が充実している、発展が続く東部経済回廊(EEC)にアクセスが至便、といった理由と思われる。バンコク西郊は需要が低い。
バンコク都内では、ワッタナー区が最も人気で、次いで購入ではチャトゥチャック区、プラウェート区、クローントゥーイ区、フアイクワーン区など。賃貸では2位がクローントゥーイ区、以下プラカノーン区、ラーチャテーウィー区、パトゥムワン区となった。
都市部は中心業務地区(CBD)であることから高層物件の需要が高めだ。プラウェート区などの郊外ではやはり、一戸建てを中心とする低層住宅の人気が高いという。