北部メーホンソンでタイ日友好祭 日本政府が消防車、レスキュー車寄贈
- 2024/8/4
- タイ社会
【タイ】1日、北部メーホンソン県クンユアム郡タイ日友好記念館前で、クンユアム郡タイ日友好祭が開催された。タイ日友好祭の開会式に合わせて、日本政府の資金援助で導入された消防車とレスキュー車の引き渡し式典が執り行われた。
クンユアム郡は第二次世界大戦中に日本軍のビルマ方面・インパールへの侵攻の際の拠点として多くの日本兵が駐留し、戦中戦後に亡くなった日本兵が丁寧に供養されたと伝えられる。こうした歴史を伝えるべく、2006年にクンユアム町にタイ日友好記念館が建てられ、日本兵の遺品などを展示しているほか、毎年同記念館前でクンユアム郡タイ日友好祭が開催されている。
今年の友好祭では、日タイ友好親善試合として、メーホンソン県のブンルー副知事率いるメーホンソン県チームと、在チェンマイ日本総領事館の樋口総領事率いるクンユアム郡チームでサッカーの試合を行った。舞台上ではクンユアムウィッチャーコム中等教育学校の学生によるタイ舞踊や、北タイの有名歌手によるコンサートなど様々な催し物が開催された。
日本政府はクンユアム郡クンユアム町に対し、7000リットル水槽付多目的消防車整備にかかる総額302万5000バーツの無償資金協力を行った。クンユアム町は近隣4地区自治体からの消火給水出動要請に応える地域的役割を担っているほか、同地区の住民は山水を生活用水として使用しており、特に乾期には深刻な水不足に直面している。日本政府の支援で同町は4台目の消防車を導入し、クンユアム郡全体の災害対策能力の向上が期待される。
日本政府はまた、クンユアム郡メーウーコー地区自治体に対し、四輪駆動型レスキュー車整備にかかる総額201万バーツの無償資金協力を行った。メーウーコー地区は主にカレン族の村々からなる、平均標高が1300メートルを超える山岳地域。険しい山道でも使用可能な四輪駆動型レスキュー車両を整備したことで、救命救急・搬送サービスの大幅な改善が期待される。