【タイ・マレーシア・中国】タイの複数メディアによると、マレーシア政府は国内のドリアン供給過剰を受け、中国向け輸出拡大に向けて「タイ経由の陸路輸送」を認めるようタイ政府に要請している。空路は輸送コストが高く輸送量に限りがあり、海路は鮮度管理が難しいことから、低コストで中国内陸部に直接輸送できる陸路に活路を見出したい考えだという。
マレーシアの農業・食料安全保障省は、ドリアンを鉄道やトラックなどでタイを経由して中国に輸送する計画について、中国税関総署(GACC)と協議を進めている。これまでの報道では、タイは協議に応じているものの、安全性・トレーサビリティの確保が必要になるとし、正式な通過許可や運用開始の発表には至っていない。タイから中国までミャンマーもしくはラオスを通過する必要があり、関係国全てによる新たな輸出プロトコル、通関、検疫、物流の合意が前提となる。
マレーシアの主要産地はケダ州、ペナン州、ペラ州、セランゴール州、ジョホール州、パハン州などで、供給過剰によって農家の手取り価格が1キロあたり1リンギ(約8バーツ)まで下落。ピーク時の15リンギから暴落したとされる。アンワル・イブラヒム首相は、来月の訪中時に李強首相との会談で追加購入を働きかけ、供給過剰の解消を図る。
マレーシア貿易開発公社によれば、同国は2030年までに中国向け生ドリアン輸出額を2億2900万米ドルに拡大する計画で、昨年の500万米ドルから大幅増を目指す。タイは2025年、中国向けに1500億バーツ(45億米ドル相当)を輸出している。
マレーシアは現在、タイがマレーシア産シーバス(バラマンディ)を輸入停止にしたことを受け、タイ産エビの輸入を一時停止している。両国はそれぞれの輸入再開に向けて協議を続けている。エビ輸入停止の解除と引き換えにドリアン陸送を認めるといった、タイからの交換条件などは聞かれない。
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