【タイ】タイの複数メディアが米国の報道として伝えるところによると、米通商代表部(USTR)が進める通商法301条調査の対象に、タイが含まれている可能性が高まっている。調査は「強制労働」と「構造的な過剰生産力」の2分野で進められており、いずれも追加関税や輸入制限などの対抗措置につながり得る。
強制労働に関する調査では、水産加工品、労働集約型産業、移民労働者を多く抱える分野が重点的に審査される見通し。米国は関税法307条に基づき、強制労働で生産された製品の輸入を禁じており、タイのサプライチェーン管理や原産地証明の厳格化が求められる可能性がある。
一方、過剰生産力の調査では、鉄鋼、石油化学、電子機器などの製造業が焦点となる。国家支援などによって需要を上回る生産能力を維持していないかが問われ、タイ国内の輸出産業だけでなく、タイを経由して米国市場に供給する日系企業を含む外資系企業にも影響が及ぶ可能性がある。
タイのメディアは、米国が7月下旬に期限を迎える相互関税措置の扱いを見極めつつ、301条を次の主要手段として本格運用する可能性を指摘。世界の貿易競争が価格中心から、労働基準・環境対応・原産地証明といった「基準の競争」へ移行しつつあるとの見方を伝えている。


























