【タイ】タイ深南部ナラーティワート県スンガイ・コーロック郡で10月5日に発生した金行(金製品販売店)強盗で、陸軍や警察の捜査当局はマレー系分離独立派組織の犯行という見方を示している。6日には同県ウェーン郡で犯行に使用された盗難車が乗り捨てられているのが発見され、実行犯はマレーシアに越境した可能性があるという。
金製品の強奪は、スンガイ・コーロック郡のショッピングセンター「ビッグC」内の金行で発生。被害総額2400万バーツ(1億円相当)とも3560万バーツとも伝えられる。犯行には19〜20人が関与し、3班に分かれて行動したとみられる。1班は車両を盗み、別の班が金製品店を襲撃、さらにもう1班が追跡を妨害するために爆発物を仕掛け、スパイク(くぎ、まきびし)をまいたという。爆発は計2カ所で発生し、街灯や鉄道の遮断機が損壊した。
捜査当局は6日、犯行に使用したとみられる乗り捨てられたピックアップトラック2台をウェーン郡のヤシ園で発見。爆発物処理班(EOD)や鑑識班が出動し、爆発物の有無を確認するとともに指紋やDNAの採取を行った。実行犯らは越境ルートをたどってマレーシアに逃走した可能性があるという。
陸軍第4軍管区司令部は、深南部一帯でテロを繰り返す複数のマレー系分離独立派組織のうち、BRN(パタニ・マレー民族解放戦線)の犯行とみている。都市部、農村部、国境周辺と幅広い地域で警戒を強化。防犯カメラ映像の解析や鑑識資料の収集を進め、関与者の特定を急ぐとしている。
写真:SMART Soldiers Strong ARMYフェイスブックより





















