タイ政府、タイ湾~アンダマン海の陸上橋構想を推進 4年以内に民間投資募集へ

【タイ】運輸省は、南部経済回廊(SEC)構想の中核事業として、タイ湾側の南部チュムポーン県とアンダマン海側のラノーン県を結ぶ陸上橋(ランドブリッジ)プロジェクトについて、今後4年以内に民間投資の募集(入札)を開始できるとの見通しを示した。総事業費は9900億バーツ(5兆円相当)で、国内外の投資家から強い関心が寄せられているという。

 陸上橋の構想は、プームジャイタイ党主導の現政権が進める南部インフラ整備計画の柱。港湾、道路、鉄道を一体的に整備し、タイ湾とアンダマン海を陸上輸送で結ぶ物流ルートの構築を目指す。構想自体は2005年に初めて提起され、その後も歴代政権下で検討が続けられてきた。

 プラユット政権時には、港湾整備に加えて高速道路や複線鉄道を含む総額1兆1900億バーツ規模の計画として具体化した。しかし、コロナ禍とその経済環境の変化、インフレ、財政引き締め、国際情勢の不透明感を受け、事業規模の見直しが行われた。運輸省の道路交通政策企画庁(OTP)は初期段階の港湾整備能力を縮小しつつも、最終的には年間2000万TEU(20フィートコンテナ換算)の取扱能力を確保する方針を維持している。

 見直し後の総事業費は9900億バーツとされ、2023~2025年のプアタイ党政権下でも検討が継続された。アヌティン現政権下では、ピパット・ラチャキットプラカン副首相兼運輸相が南部その他のインフラ事業と併せて推進している。

 政府は、民間参加型事業(PPP)方式による実施を想定し、海外投資家向けのロードショーを通じて意見を収集。提案依頼書(RFP)の作成も進めており、港湾運営や海運事業での実績および十分な資金力を備えた企業の参画を見込む。事業は「ワンポート・ツーサイド」方式で一括整備・運営し、50年間のコンセッション契約を想定している。

 これまでの説明会には、国内外の港湾運営会社、物流、海運関連企業が参加したという。政府は新たな法整備が整えば、4年以内に入札と民間共同投資に移行できるとしている。

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