タイ王党派党首、女性記者を叩く 質問に激怒

プラウィット氏(写真提供、パランプラチャーラット党)

【タイ】連立与党第3党で王党派のパランプラチャーラット党のプラウィット・ウォンスワン党首(79)が16日、大勢の記者団の前で女性記者の頭を数回叩き、被害にあった記者が所属するタイの公共放送タイPBS、タイ・ジャーナリスト協会などがプラウィット氏を非難する声明を出した。

 プラウィット氏はバンコク都内で行われたパリ五輪関連のイベント会場から出てきた際に、記者団から質問を受けた。五輪関連の質問には機嫌よく応じたが、同日議会下院で行われた首相指名選挙の感想を求められると、血相を変えて、「何だ。何を聞く」と言って、質問した女性記者の頭を数回叩いた。そのまま車の後部座席に乗り込み、現場を離れた。

 首相指名選挙では、プラウィット氏と長年にわたり確執があるタクシン・チナワット元首相(75)の次女のペートーンターン・チナワット氏(37)が首相に選出された。プラウィット氏は長年の夢である首相就任がほぼ不可能になり、感情をコントロールできなくなったとみられている。

〈プラウィット・ウォンスワン〉1945年生まれ。陸軍士官学校17期卒。シリキット王太后の近衛師団である第2歩兵師団司令官(別名、ブラパーパヤック=東の虎)、陸軍第1管区司令官を経て、2004~2005年陸軍司令官。王党派、反タクシン派のアピシット政権(2008~2011年)で国防相。元部下のプラユット陸軍司令官(当時)による2014年5月のクーデター後、プラユット軍事政権の副首相兼国防相に就任。2019〜2023年の第2次プラユット政権で副首相。2020年からパランプラチャーラット党党首。

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