【タイ】タイ高速道路公社(EXAT)がタイのメディアに明らかにしたところによると、ラマ2世通りの道路工事では2019年の着工以降、2500件を超す事故が発生している。発表が正しければ、1日1回以上、発生している計算になる。3月15日の事故は、大方のメディアがタイ人3人、ミャンマー人2人の5人死亡、24人けが、一部メディアが1人行方不明と、それぞれ報じている。
ラマ2世通りが一部を成す国道35号線は、タイ南部に向かうために大回りしていた国道4号線経由のルートを、大幅に短縮するショートカットとして敷設された。現在、バンコク~サムット・サーコーン県の区間で高速道路(M82)としての再開発が続いており、国道35号線は「50年越しの計画」とも「終わりなき工事の道路」とも評される。
国道35号線の中でも、バンコクを起点とするラマ2世通りの高架道路区間は、通行止めなしに工事を敢行。走行中の車両に落下物が直撃する事故が多発している。事故総数は、2019年に着工して以降2500件超で、3月15日発生の事故を除き143人が死亡、1441人がけがをした。事故発生のたびに工事が中断されるが、根本的な問題解決に至らないため、「工事再開で事故再発」を繰り返している。
3月15日の事故については、事故区間の2週間の工事中断と30日以内の全面再開を予定している。がれき撤去は16日時点で40%終了、1週間以内の完了を目指している。
写真:Police TV