【タイ】タイ国内の天然ゴム価格が2026年、過去10年間で最高水準に上昇した。政府は市場管理や品質管理を強化し、価格の安定維持と農家所得の向上を図る。
タイ天然ゴム公社(RAOT)のデータによると、10月27日時点の天然ゴム価格が2015年以降で最高水準となった。RSS3(3号燻煙シートゴム)が1キロ当たり97.90バーツ、生ゴムシートが93.50バーツ、生ラテックスが89.95バーツ、カップランプ(凝固ゴム)が82.17バーツだった。
政府は農業協同組合省を通じ、ゴムの生産量管理や需給バランスの維持、流通管理、品質向上などに取り組んでいる。農家が適正価格で販売できる環境を整備するとともに、国際市況の変動による影響の軽減を目指す。
また、正規の流通経路を経ない「非正規流通ゴム」の取り締まりも強化する。2027会計年度からは「Smart CESS」システムを導入し、GPSを活用してゴムの輸送状況や輸出手数料の情報を管理する。関係当局と連携し、輸送ルートの監視や法令執行も強化する。
価格上昇局面でも農家が継続的に適正な収入を得られるよう、生産量管理、市場制度の整備、品質基準の維持を並行して進める。長期的には国際市場での競争力向上と需要への対応を目指す。首相府によると、天然ゴム価格は世界的な供給逼迫に加え、政府の市場管理策を背景に、2026年第4四半期も高水準で推移し、一時的にさらに上昇する可能性がある。
RAOTはこのほか、農家に対して品質基準を満たした凝固剤の使用を推奨するとともに、不適切な化学薬品や異物の混入防止を呼び掛けている。需要動向や市場への供給量、国際市況の監視も継続し、天然ゴム産業の生産効率と品質向上を進めていく。



























