タイ経済、年後半に底打ちへ 景気刺激策で緩やかに回復

【タイ】タイの大手商業銀行カシコン銀行傘下のカシコン・リサーチセンター(Kリサーチ)は、タイ経済が今年後半に底打ちし、第3四半期から政府の景気刺激策を背景に緩やかに回復すると予測している。一方で、不確実性の高まりを理由に、2026年のGDP成長率見通しを2%に据え置いた。

 政府が計画している4000億バーツ(2兆円相当)の緊急借入に基づく景気刺激策が、今年のGDP成長率を0.3〜0.5ポイント押し上げる効果が見込まれ、特に年後半の下支えが大きいとみられる。ただ、米国の関税政策の不透明感が輸出に影響する可能性があるほか、米国とイランの和平協議の行方もリスク要因として残るという。

 仮に米・イラン間で和平が成立したとしても不確実性は残り、世界的なエネルギー価格の上昇圧力もすぐには和らがない見通し。このため、生産コストの上昇分が消費者に転嫁され、2026年後半にヘッドラインインフレ率がピークを迎えると見込んでいる。Kリサーチは今年のヘッドラインインフレ率を平均3.1%と予測している。中東情勢の影響が企業活動に本格的に表れるのは、今年後半になるとの見方も示した。

 このような不透明感が高い状況を踏まえ、タイ中央銀行の金融政策委員会(MPC)は、政策金利を今年いっぱい1%で据え置くとみている。為替については、バーツは年後半に米ドルに対して弱含み、年末には1ドル=32.80バーツ程度になると予測した。

 製造業では、エネルギーや石油化学原料のコスト上昇、米国の関税措置、輸入品との競争激化などを背景に、多くの業種で前年割れが続く見通し。製造業生産指数(MPI)は2026年に0.5%減となり、4年連続のマイナスとなる見込みだという。

タイ財務省、2026年の成長率見通しを1.6%に下方修正 中東情勢の悪化を要因に

写真:newsclip

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