バンコク都市鉄道「上限20バーツ」、10月1日開始に間に合わず? 関連法整備に遅れの懸念

【タイ】バンコク都市鉄道の「運賃一律20バーツ」制度が、10月1日に開始できない可能性が出てきた。マナポーン・チャルンシー副運輸相が8月25日、タイのメディアに対して開始時期の不確実性を認めた。

 間に合わない可能性の理由は、制度実施に必要な3つの関連法案が、期限までに成立しないという懸念による。▼政府による電車運賃への補助を可能にする法改正が上院での審議待ち、▼タイ電車公社(MRTA)の収益を運賃補填に充てることが未承認、▼運賃を共通で管理する機関を設置する規定が未整備、だという。マナポーン副運輸相は、MRTA収益の運賃補填や運賃交通管理などは来週ようやく下院に提出されるスケジュールだと明かした。

 バンコク都市鉄道の運賃上限20バーツは、スリヤ・ジュンルンルアンキット副首相兼運輸相が今年2月に発表、9月までの実現を繰り返し強調してきた。同首相は実行を伴わない「ウケ狙い」の発言が見受けられるが、8月25日には専用アプリでの登録が開始され、実現確実と思わせていた。しかし登録開始当日、マナポーン副運輸相が制度の遅れについて説明を迫られる形となった。

バンコク都市鉄道「運賃上限20バーツ」登録開始 外国人は対象外

バンコク高架鉄道(BTS) 写真:newsclip

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