【タイ】タイ中央銀行(BOT)は6月25日の金融政策委員会(MPC)会合で、6対1で政策金利(翌日物レポ金利)を年1.75%に据え置くと決めた。2025年下半期は景気減速が必死で、さらなる利下げもあり得るとされたが、大方の予想と一致した。
2025年上半期は米国の関税政策を見据えた前倒し輸出に支えられ、「予想以上に成長した」と評価されている。今後は大きな逆風にさらされるとし、輸出リスクの高まりが経済見通しにおける懸念事項になるとみられる。
中銀は、経済成長率は、米国が関税を当初発表の半分に当たる18%をタイに課し、他国に10%を課すという前提で、2025年は2.3%、2026年は1.7%と予測している。タイ国家経済社会開発委員会(NESDC)は5月中旬に2025年1.8%、タイ開発研究所(TDRI)は6月中旬に同1.5%という、それぞれの予想を発表している。