【タイ】ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)がボストン・コンサルティング・グループと共同で実施した「アセアン消費者動向調査(ACSS)」によると、タイの消費者のおよそ3分の2がインフレの進行と家計支出の増加を心配している。一方、支出は買いものより体験により費やす傾向だった。
タイでの同調査で、「インフレの進行を心配している」と回答した人は全体の64%、「家計支出の増加を心配している」との回答は同60%だった。また、「貯蓄が減少した」が同58%、「収入源のさらなる確保が必要」が同45%、「買いもの時に割引や特典を探す」が同44%だった。
支出においては、タイの消費者は買いものよりも「体験」を優先する傾向が見られるという。調査対象者の40%超が過去1年間に国内外の旅行、高級店での飲食、コンサートやフェスティバルなどを観賞したことがあり、その分だけ支出が増えたと答えている。このような回答者は、Y世代が45%、Z世代が56%と、若者が中心だという。
タイからの海外旅行では、回答者の58%が過去1年間に東南アジア地域に旅行に行ったと回答、人気の国はシンガポール、ベトナム、マレーシアだった。
貯蓄に関しては、タイの回答者の57%が、少なくとも3カ月分の家計をカバーする金額を貯蓄しているとし、調査全体の平均54%を上回ったという。