【タイ】与党プームジャイタイ党のシリポン・アンカサクンキアット副党首(政府報道官)は2月23日、付加価値税(VAT)を現行の7%から10%に引き上げる計画は、今後2~3年の間はないとの政府方針を明らかにした。上院委員会による税制改革案が公表され、国民の間で議論が広がる中、政府として増税の意図はないと強調した。
シリポン副党首は、アヌティン・チャーンウィーラクーン首相率いる現政権と経済チームが、税負担の引き上げによる歳入確保よりも、停滞が続く経済の回復を最優先課題としていると説明。国民が物価高など複数の経済的圧力に直面している現状で、短期的な増税措置を講じる考えはないと述べた。
将来的に国際的な信用格付け機関の信認を高めるため、歳入基盤の強化策について議論が行われていることは認めたが、あくまで長期的な検討にとどまるとした。税制の見直しは、単に国内総生産(GDP)が改善した段階ではなく、資金が社会全体に行き渡り、国民が「景気が本当に良くなった」と実感できる状況になってから検討されるべきだとの考えを示した。
今回の議論の発端となったのは、上院の経済・財政・金融に関する政策委員会が2月12日に開いたセミナーで示した税制改革案。同委員会は、出生率の低下と急速な高齢化により、タイが「豊かになる前に高齢化する」リスクを抱えているとし、段階的なVAT引き上げなどを提案。VATを3年かけて年1%ずつ引き上げ、追加税収を高齢者向けの個人積立制度に充てる案や、公的債務が2028年にGDP比70%に迫るとの警告も盛り込んでいた。
























