東北部を形成するコラート高原の西端、北部と中部に接する県。スコータイ王朝以前のタワーラーワディー(ドヴァラヴァディ)時代、現カンボジア方面からのクメール、現ラオス方面からのランサンと、いつの時代にも人々が集まってきた痕跡が残されているという。アユッタヤー(アユタヤ)王朝のナーラーイ(ナライ)王の時代には国境の要衝となり、現ラッタナーコーシン王朝の初期には、ラオスのビエンチャンからの移民がとどまる場所となった。
土地の半分はコラート高原、もう半分は山岳地帯と、自然に恵まれたことでも有名。特にテープサティット郡パーヒンガーム国立公園は、ドーク・クラチャオ(サイアムチューリップ)と呼ばれる、雨期がシーズンのタイ原産の花で知られる。祭事が減って見どころが少なくなる時期に人を集める数少ない観光地。公園名のパーヒンガームは、美しい岩の森という意味で、侵食による奇岩、壮大な絶壁の風景が見もの。
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人口: 112万2,000人(2021年、内務省地方自治振興局)
面積:1万800平方キロメートル(エネルギー省)
距離:バンコクから342キロ(タイ道路協会)
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