タイの出生登録疑義、2012年以降1万件超に 下院委員会が調査強化を要請

【タイ】下院公衆衛生委員会は、国籍取得を目的とした不正の疑いがある出生登録が2012〜2026年の調査で1万件以上確認されたと明らかにした。父がタイ人、母が外国人と記載された記録が中心で、いずれも精査が必要とされる。

 バンコク都庁(BMA)、内務省地方自治振興局(DOPA)、警察、保健省の担当部署からの進捗報告をまとめた数字で、DOPAのみの調査で1万件の疑義が見つかったという。バンコクでの2017〜2026年の調査では879件が疑義案件とされ、27件が誤登録と判断されて出生証明書が抹消された。残る810件は引き続き関係者への聞き取りや書類確認を進める。複数の区役所で職員関与の可能性が指摘され、トンブリー区では担当者が既に職務から外された。

 私立病院の出生登録でも不備が疑われ、初期調査では10病院で計160件の不正の可能性が浮上した。保健省の監督体制が後追いになっていると批判し、広範な点検を求めた。手書き記録を続ける病院もあり、委員会は電子登録への移行を促した。

 委員会は、出生届受理の手続きや証明書発行の仕組みそのものに問題がある可能性を示し、親子関係の確認が必要な高リスク案件ではDNA鑑定の基準を明確化すべきだと提案した。一方で、子どもの権利保護に配慮した制度設計も不可欠としている。個々の関与者の摘発にとどまらず、仲介者や組織的ネットワークの解明に向けた積極的な捜査を進めるよう求めている。

●外国人によるタイ国籍不正取得が横行、国家汚職防止委員会が手口公開
●タイの未成年、海外渡航に出生証明書が必須に スワンナプーム空港で新規制
●タイでの子どもの国籍取得、父母が外国人の場合は本人出頭義務

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