タイ南部の仏教寺院が世界遺産登録に決定 国内で9件目

【タイ】韓国・釜山で開かれている第48回世界遺産委員会で7月25日、南部ナコーン・シータマラート県の古刹「ワット・プラマハタート・ウォーラマハーウィハーン」が、世界文化遺産に登録されることが決定した。タイの世界遺産は9件目、南部地域では初となる。

 世界遺産委員会は、同寺院を「顕著な普遍的価値(Outstanding Universal Value)」の枠組みで評価。中央・東南アジアに広がったバラモン教、ヒンドゥー教、上座部・大乗仏教の伝統が融合した歴史的証拠であり、地域の宗教建築、芸術、文化に大きな影響を与えてきた点を高く評価した。インド・ナーランダーのパーラ朝、ジャワ島中部、スリランカ、ミャンマー南部のモン文化など、多様な宗教・芸術の潮流が、同寺院を通じてタイやマレーシアなど周辺地域に広がったことを指摘した。

 また、同寺院がナコーン・シータマラートの精神的中心として、信仰儀礼や芸術・文学の伝統と深く結びついており、無形文化遺産として登録されている南部伝統舞踊ノーラーや地域の伝承とも関係する「生きた文化遺産」であるとした。「聖地と地域社会の持続的な関係を体現し、タイ国内外の宗教施設に影響を与えてきた」とも評価した。

 会合には、サービーダー・ナイセート文化相およびスチャート・チョムクリン天然資源環境相を団長とするタイ代表団が出席。文化省、天然資源環境省、外務省、教育省、ナコーン・シータマラート県の各関係者が同行した。サービーダー文化相は、「今回の登録はタイの宝である同寺院が、人類共通の文化遺産として評価されたことを示す」と述べ、「世代を超えて受け継がれてきた地域の文化的価値が国際的に認められた」と強調した。タイ国民に祝意を示し、今後も同寺院を訪れてその価値を体感してほしいと呼びかけた。

●タイ南部の仏教寺院が世界遺産候補に 7月に韓国・釜山で審査

ワット・プラマハタート・ウォーラマハーウィハーン 写真:newsclip

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