【タイ】タイ空港公社(AOT)は、2027会計年度(2026年10月~2027年9月)の旅客数が前年比2%増の1億2900万人に達するとの見通しを示した。世界的な景気不透明感が続く中でも、旅客数の増加が収入の下支えになるとみている。
パウィーナー・ジャリヤティティポン社長は6月28日、2034年までに空港の年間旅客処理能力を1億6000万人規模に拡大する方針を改めて示し、インフラと技術への大規模投資を進めると述べた。2026年度(2025年10月〜2026年9月)の旅客数は1億2600万人と見込まれ、今年度の伸びは世界経済の減速、地政学リスク、燃料価格の上昇などで想定を下回っている。燃料費は航空会社の運航コストのおよそ4割を占め、航空運賃の上昇が需要を抑制しているという。
2026年度の8カ月間(2025年10月〜2026年5月)では、AOTが運営する6空港の発着便数は55万2119便で前年同期比1.38%増、旅客数は9098万人で2.76%増となった。ただし通年では、前年度と同水準の1億2600万人にとどまる見通し。
こうした環境下でも、AOTは今後10〜20年で総額3000億バーツ(1兆5000億円相当)規模の長期投資を継続する方針で、最初の5年間で800億バーツ超を投じる計画としている。資金は主に手元資金で賄い、新規借り入れは行わないとしている。
主な計画として、スワンナプーム空港の東側拡張事業が挙げられ、完成すれば年間処理能力は7000万人に増える。閣議承認を待って2027〜2031年に着工する予定だ。また、2025年策定のマスタープランに基づく南ターミナル計画も検討中で、延べ床面積75万平方メートルを追加し、最終的に年間1億人規模の空港に拡張する。整備施設、貨物センター、スマート空港技術の導入も含まれる。
ドーンムアン空港でも第3ターミナル建設、既存ターミナルの改修、空港内交通や鉄道アクセスの改善など大規模改修が進められる。2034年の完成後は年間4000万人の処理能力となる見込み。
AOTは地方空港を含むネットワーク全体で、2034年度に年間1億6000万人の旅客を受け入れられる体制を整えるとしている。
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