【タイ】バンコク都庁(BMA)が未成年者による電子タバコ喫煙の健康被害を公表、都民に注意を促している。2月20日には東北部ブリーラム県サトゥック郡で起きた小6女子の実例を挙げた。
小6女子は2年にわたって電子タバコを吸い続け、息切れ、嘔吐、脱力感の症状で病院に運ばれ、医師から呼吸不全の診断を受けた。肺がほとんど機能していない状態で、呼吸器を必要としている。吐き気はクラトーム水の副作用とも見て取れるという。
女子を病院に搬送したレスキュー隊員が2月20日にSNSに投稿したところによると、同日はさらに小5、小6、中2の子どもが電子タバコ喫煙およびクラトーム水飲用による体調不良で救急搬送されたという。同郡では1月にも、15歳の少女が電子タバコ喫煙を元に呼吸不全で死亡している。
クラトーム水は、ミトラガイナ(クラトーム)という植物の葉を煮て作る飲料水。痛み止めに有効でハーブティーと紹介されることもあるが、幻覚作用を伴うことから2021年までは「第5種麻薬」に指定されていた。吐き気、めまい、便秘、口の渇きといった副作用を伴い、解禁されても麻薬とみなす国民が多いが、現在では道端の屋台で気軽に購入でき、子どもの手に届く存在となっている。
BMAは以前より、最近の電子タバコはアニメキャラクターを盗用した外観の商品が出回り、子どもの目に留まりやすいと警告を発している。