【タイ】深刻化する大気汚染への対策として、バンコク都内の主要な都市鉄道が1週間、運賃無料となる。1月25日から31日までの措置で、効果があると判断された場合は継続が検討される。
対象路線はBTS、同ゴールドライン、バンコク地下鉄(MRT)、同パープルライン、バンコク都内の路線バス(BMTA)。乗車券が無料で発券され、定期券(プリペイドカード)などは利用時に課金されない。
政府は無料措置に乗り出すにあたり、中央予算から1億4000万バーツを拠出する。これによって自動車の交通量を減らし、微小粒子状物質(PM2.5)の平均値が下がるなどの効果が得られるかを確認していく。また、自動車の排気ガスを監視するためにバンコク都心部と郊外で8カ所の検問所を設置する。
バンコクの大気汚染は1月24日、全50区のうち48区で、微小粒子状物質(PM2.5)の1立方メートル当たりの平均値が同75.1マイクログラム以上の「健康に被害を及ぼしているレベル」(赤色)、残り2区も36.1~75マイクログラムの「健康に被害が出始めるレベル」(オレンジ色)に達した。100マイクログラムを超える区が8区に上り、50区平均値は88.4マイクログラムだった。25日は多少収まり、50区平均値は73.4マイクログラム。