性別移行のホルモン治療を公的医療で提供 タイで6月中に開始

【タイ】政府は性の多様性に対応した医療体制を強化し、性別移行のためのホルモン治療を国民医療保障制度(UCS)に組み込み、6月中に提供開始する。プローイタレー・ラッサミーセーンチャン政府副報道官が6月7日に明らかにした。

 UCS加入者(ゴールドカード所持者)が支援対象となる。トランスジェンダーの人々の経済的負担を軽減し、安全に医療にアクセスできる環境を整えるのが目的。政府はホルモン薬の調達をすでに完了しており、最短で6月10日までに全国50カ所の医療機関への配送が始まる。ホルモン薬の提供に加え、血液検査や健康相談など、包括的な健康管理も行う。

 ホルモン薬は8種類を4区分に分類しており、1)女性ホルモン(内服・外用)、2)男性ホルモン(注射)、3)男性ホルモン抑制薬(内服)、4)中枢性ホルモン抑制薬(注射)となる。これらに加え、一般的な健康診断、ホルモン値・肝機能・腎機能・代謝機能などの検査、メンタルヘルス相談も給付対象となる。提供先は、民間のクリニック、バンコク都庁(BMA)の公衆衛生サービスセンター、政府系病院などが想定される。

 プローイタレー副報道官は一方で、ホルモン治療は身体・精神面への副作用があり、将来的な健康リスクにつながる可能性があると指摘。治療開始の前には専門家による十分なカウンセリングを受け、継続的な医療管理のもとで行う必要があるとしている。

プローイタレー副報道官 写真:タイ首相府

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