タイのデジタル経済社会省、詐欺対策で「受け子口座」118万件凍結 被害額は17億バーツに減少

【タイ】デジタル経済社会省は2月9日、2023年11月以降に不正取引に関与した疑いのある銀行口座およそ118万3326口座を凍結したと発表した。オンライン詐欺対策の強化で、詐欺や違法賭博に使われるオンライン経路の遮断も進み、報告された被害額は約17億バーツまで減少したという。

 チャイチャノック・チッチョープ・デジタル経済社会相によると、当局は2023年11月1日から2026年1月30日までに、異常な取引が確認された118万3326口座をミュール口座(受け子口座)の疑いがあるとして凍結。同時に、詐欺や違法オンライン賭博に利用されるウェブサイトや交流サイトの遮断を、2026会計年度(2025年10月~)の最初の4カ月間で、30万4631件のURLを遮断した。うち26万件がオンライン賭博関連だった。

 通信分野では、国家放送通信委員会(NBTC)や通信事業者と連携し、本人不明の「ゴーストSIM」対策や国境地帯の通信管理を強化。SIMカードの保有は1人5回線までに制限し、利用開始前の本人確認を義務化した。本人確認機能のない自動端末での登録停止や、SIMカードとeSIMのオンライン登録廃止、SIMボックスの取り締まり強化なども進めている。不審な利用が確認された電話番号の停止も行い、2025年12月には2万3000回線、240万件の発信を確認したという。

 ほか、公的機関がリンク付きのメールやSMSを国民に送信しない方針を決定。タイ中央銀行(BOT)および各金融機関はすでに、モバイルバンキング利用時に位置情報の設定を求める措置を導入している。商務省通商開発局は、法人名義の不正口座対策として、会社設立時の役員や株主の対面確認、銀行取引明細、事務所の実在証明を義務付けている。

 チャイチャノック・デジタル経済社会相は、詐欺に関与した者への罰則強化や、金融機関や通信事業者の責任を明確化する法改正も進めていると説明。資金洗浄取締委員会(AMLO)が中心となり、被害者への返金手続きの迅速化を図る。

タイで違法サイト遮断22万件超 オンライン賭博が8割

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