ロシア人傭兵がタイ国内の軍事基地をドローン攻撃か、タイ警察が厳重監視

【タイ】タイ東北部ナコーン・ラーチャシーマー(コラート)県で、ロシア人要請が軍事基地などへのドローン攻撃を企てている可能性があるとして県警は12月15日、県内在住のロシア人を厳重に監視していることを明らかにした。在タイ・ロシア大使館は、情報はデマだと主張している。

 コラート県警は、カンボジアに雇われたロシア人1人が、タイ空軍第1航空団基地など県内の重要拠点をドローンで攻撃する計画を企てているという通報を受けたとし、県内の全警察署に対してロシア人の厳重な監視を指示した。県当局も、航空機の安全運航の確保のため、空軍基地から半径9キロ以内でのドローン飛行が禁止されていることを改めて周知している。

 県都のコラート市では、警官がホテル、リゾート、ゲストハウス、賃貸家屋などを重点的に巡回・点検。不審な人物を見かけた場合は直ちに通報するよう、地域住民に呼びかけている。現時点で不審な動きは確認されていないもよう。

 在タイ・ロシア大使館はこれに対し、情報に根拠はなくデマと主張している。「タイに観光やビジネス目的で訪れるロシア人の人権を侵害し、ロシアとタイの長年の友好関係を損なおうとする意図がある」と、タイ警察を非難。「あらゆる紛争は平和的手段で解決されるべき」と述べたという。

 カンボジア軍のドローン飛行は以前より、ロシア人の関与が疑われており、最近も英語のやり取りの無線がタイ側で傍受されたと報じられていた。

カンボジアからのロケット攻撃を受けた東北部シーサケート県内の民家
写真:スリン県住民コミュニティ ชุมชนคนสุรินทร์ フェイスブックより

関連記事

トピック

ページ上部へ戻る