【タイ】タイ東部ビーチリゾートのパッタヤー(パタヤ)市のパタヤ警察署は7月20日、開始して4カ月が経つ治安維持と健全化に向けた対策「パタヤ・モデル」の実績を披露、パタヤが安全であることをアピールした。先の18日には、タイ東部を管轄する第2警察管区のインヨット・テープチャムノン司令官(警察中将)が、ソーラウォン・ティエントーン観光スポーツ相と共に、観光名所のビーチロードやウォーキング・ストリートを視察した。
パタヤ警察署は、人工知能(AI)とビッグデータを連携させたシステムを、パタヤ・モデルとして4月に導入。ビーチに2台、ウォーキング・ストリートに2台、バーリハーイ(バリハイ)桟橋に1台の計5台の防犯カメラをリアルタイム顔認識機能に接続し、逮捕状データベースとの照合をその場で行っているという。
導入からこれまでのほぼ4カ月で、犯罪件数が激減。暴行事件は4月の111件から6月は50件に、経済犯罪は4月の81件から6月は48件にそれぞれとどまったという。システム導入によって、警官の作業負担が緩和されて人的ミスが減り、警戒区域での効果的な巡回が可能となり、犯罪者の発見や割り出しも容易になったという。
パタヤ・モデルとして今後、「システム活用による犯罪予防」「AIとビッグデータを中核とした取り締まり活動」「緊急事態に即応するためのレスキュー隊や衛生当局との連携強化」「自治体、民間セクター、市民などとの連携強化」「アプリなど観光客に優しいテクノロジーの開発」などを実現していく。
治安維持や健全化に関しては、バンコクでも都庁(BMA)とタイ警察が連携し、都心部のスクムビット通りで「スクムビット・モデル」といった対策を講じている。
●バンコク道路の健全化、「スクムビット・モデル」を都知事が視察
写真:POLCE News Varieties