【タイ】バンコク都内戦勝記念塔で6月28日、ペートーンターン・チナワット首相に退陣を要求するデモ集会が行われた。警察が午後3時半頃にドローンで確認したところ、およそ6000人が集まった。夕方までに、1万人に達したもよう。
デモ集会は、ペートーンターン首相が非公式でカンボジアのフン・セン元首相と電話会談し、自軍の司令官を「向こう側の人間」と表現した、いわゆる「裏切り発言」に対する抗議。タイの一部のメディアは、「第3次チナワット政権下での初めての大規模デモ」と書き立てた。
チナワット家から選出された首相はペートーンターン氏が3人目だが、タクシン元首相が2次政権を発足させているため、正確には妹のインラック元首相が第3次、現在のペートーンターン首相は第4次のチナワット政権となる。
タクシン氏が関わった歴代の首相は、第2次政権での自身、傀儡(かいらい)と揶揄(やゆ)されたサマック・スントラウェート氏、義弟のソムチャーイ・ウォンサワット氏、インラック氏と、全員が政権半ばで失脚している。