【タイ・ミャンマー】ペートーンターン・チナワット首相と、ベンガル湾多分野技術経済協力イニシアチブ(BIMSTEC)出席でタイを訪問していたミャンマー軍事政権トップのミンアウンフライン国軍総司令官が4月4日、会談を行った。ミンアウンフライン司令官は、タイ国王夫妻からのミャンマー地震被災者への人道支援に、感謝の意を述べたという。
両首相は、国境を越えて発生する国際犯罪、薬物問題、自然災害に関して意見を交換。特に、今年に入って世界に知れ渡った、国境地帯の特殊詐欺や人身取引などの犯罪拠点の取り締まりについて協議した。
事前災害に関しても、タイ、ミャンマー、ラオスが協力体制を構築し、国をまたぐ(山火事や野焼きによる)煙霧や微小粒子状物質(PM2.5)を防止・軽減していくことを確認した。タイ・ミャンマー国境ではさらに、今年の雨期前には両国間を流れる河川を整備し、洪水予防を図っていくとした。
タイ首相府は今回、ミンアウンフライン国軍総司令官をBIMSTEC会議に招待したことで批判を受けたためか、会談場所や会談時の写真を公開していない。ミャンマーはクーデター以降、アセアンの会議への出席が禁止されている。