タイのリベラル派野党、政党支持率49% タクシン派人気衰え
- 2024/6/30
- タイ政治
【タイ】タイ国立開発行政研究院(NIDA)が6月14〜18日にタイ全国の18歳以上を対象に実施した世論調査(回答者2000人)で、政党支持率1位は議会下院(定数500)第1党でリベラル派の野党ガウクライ党(ムーブフォワード党)で49.2%(2024年3月調査48.5%)だった。
2位はタクシン元首相派の政権与党プアタイ党で16.9%(同22.1%)、3位は王党派で与党第4党のルワムタイサーンチャート党で7.6%(同5.1%)だった。
「首相として支持する人」の1位はガウクライ党前党首のピター・リムジャルーンラット氏(43)で45.5%(同42.8%)、2位はセーター・タウィーシン首相兼財務相(62)で12.9%(同17.8%)、3位はタクシン元首相の次女でプアタイ党党首のペートーンターン・チナワット氏(37)で4.9%(同6%)だった。
ガウクライ党は国王批判に重罰を科す不敬罪の改正廃止など従来のタイの国家体制に真っ向から挑戦する姿勢で、民主化を求める国民から強い支持を集めている。ただ、同党の不敬罪の改正を目指す動きについては、タイの憲法裁判所が今年1月、「国王を元首とする民主政体の転覆を図るもの」で違憲とする判断を下しており、ガウクライ党は近く解党処分を受け、ピター前党首ら同党幹部は参政権が10年間剥奪される可能性が高いとみられる。