タクシン氏、次女が党首の政権与党本部訪問 政治活動始動か

【タイ】タイの公共放送タイPBSなどによると、タクシン元首相(74)は26日、タクシン派の政権与党、プアタイ党のバンコク都内の本部を訪れ、プアタイ党の閣僚、党幹部、支持者らの歓迎を受けた。プアタイ党はタクシン氏の次女のペートーンターン氏(37)が党首で、タクシン氏は事実上の党首と目される。今回の訪問は、さながら長く留守にしていた館の当主の帰還といった趣で、タイのメディアで大きく報じられた。タクシン氏は昨年8月の帰国後、プアタイ党所属のセーター首相兼財務相と2度会談するなど、実質的に政治活動を再開しており、今回の党本部訪問で、本格的な再始動を印象付けた形だ。

 タクシン氏は1949年、タイ北部チェンマイ生まれの客家系華人。中国名は丘達新。警察に勤務するかたわら、官公庁へのコンピュータリース、不動産開発などを手がけ、1987年に警察中佐で退職し、携帯電話サービス、通信衛星などを展開するタイ通信最大手チン・グループを育て上げた。1998年に政党を設立。地方、貧困層へのばらまき政策を掲げ、2001年の下院総選挙で大勝し首相。2005年の総選挙も圧勝、首相に再選された。再選で強い権力を手にし、王室の権威に挑戦する姿勢をみせたとされ、王党派との対立が深まった。2006年9月の軍事クーデターで失脚し、2008年から事実上の国外亡命生活に入った。2023年5月の総選挙後、王党派とタクシン派が連立を組むことで合意し、同年8月、15年ぶりに帰国した。

 帰国当日に、裁判所で権力乱用などで禁錮8年を宣告されたが、健康問題を理由に、刑務所ではなく警察病院に収容された。同月末、恩赦で刑期が1年に短縮され、先月18日、仮釈放された。王党派は軍のほか、裁判所、官僚機構に強い影響力を持つとされる。タクシン氏の帰国から仮釈放にいたる一連の流れは、連立政権発足の際の王党派とタクシン派の取引の一部といううわさがある。

 タクシン氏は仮釈放されて以降、体調不良をアピールするためか、人目に触れる場所ではいつも首にコルセットをはめていたが、今月中旬に生まれ故郷のチェンマイを訪れた際にコルセットを外した。プアタイ党本部を訪れた際も、コルセットを着用せず、いたって元気な様子だった。

 セーター首相は昨年の総選挙直前に実業家から政治家に転身したばかりで、連立政権を組む政党幹部はタクシン政権で閣僚を務めた政治家が多い。こうした状況から、タクシン氏が政権の最高実力者とみなす向きもある。

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