【タイ】スパマート・イサラパクディ首相府相が、民間の宅配便サービスで荷物の破損や紛失が相次いで補償をめぐるトラブルが多発しているとし、消費者保護局(OCPB)に対して関連法の厳格な適用と被害者支援を急ぐよう指示したと明らかにした。ネット通販の拡大に伴って宅配便の利用が急増し、配送中の破損・紛失、補償拒否、実損額を下回る低額補償などの苦情が広範に寄せられているという。
民法616条で「配送中の紛失・損傷・遅延は運送業者の責任」と定められているほか、625条では「補償額の上限を不当に低く設定する条項は、送り主が明確に同意しない限り無効」と規定されている点を強調。業者が一律に「補償は2000バーツ(1万円相当)まで」などと主張している実例など、損害額を下回る支払いで済ませることは認められないと説明した。
さらに、従業員の過失による損害にもかかわらず、業者が補償上限を理由に責任を回避する場合、契約条項が「不当条項」に該当する可能性があり、最終判断は裁判所が行うと指摘。OCPBは消費者保護法(1979年法)に基づいて必要に応じて被害者に代わって提訴するなど、大手企業による不当な契約条件から国民を守る姿勢を示した。
OCPBには、2025年に258件、2026年はこれまでに166件の配送トラブルが寄せられている。多くが配送中の紛失に関するもので、OCPBは消費者団体と連携して現場の実態把握を進める方針。スパマート首相府相は、「運送会社が補償制限条項を盾に責任を回避することは許さない。OCPBはすべての消費者のために必要な法的措置を取る」と述べるとともに、消費者団体が問題を可視化してきたことに謝意を示した。
トラブル発生時の証拠確保として、荷物の梱包作業や開封の様子を編集なしの動画で記録するよう国民に呼びかけている。解決できない場合は、OCPBホットライン「1166」、OCPB Connectアプリなどでの相談が可能。
























