カンボジア国内の特殊詐欺集団、タイ国境の携帯電話基地局を悪用

【タイ】タイ警察は11月6日、国家放送通信委員会(NBTC)との合同で、東部サケーオ県のカンボジア国境付近に設置された携帯電話の基地局を捜索し、カンボジアを拠点とする国際詐欺集団がタイ国内への詐欺電話の通信に同基地局を利用していたことを突き止めた。発信件数は計3万7175件に上るという。

 問題の基地局は、大手キャリアの電波を中継する地方通信事業者「サップマンカン(2012)」が運営していたもの。国境からわずか25メートルの地点に設置されており、アンテナの一部はカンボジア側に向けられていた。現時点で、同社社員が詐欺集団と結託していた事実は確認されていないが、管理不備が犯罪組織に利用されたとみられる。

 NBTCは同社に対し、送信出力の削減、アンテナ角度の修正、サービス範囲の制限を命令。さらに通信事業者各社に対し、国境付近での電波管理を厳格に守るよう警告し、違反が確認された場合は法的措置を取る方針を示した。

写真:POLICE News Varieties

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