【タイ】タイ警察麻薬制圧課(NSB)は9月9日、女性警察医によるいわゆる「レイプドラッグ横流し事件」を巡り、関係者11人を新たに逮捕したと発表した。一連の事件での逮捕者は23人となった。
家宅捜索はバンコク、東部チョンブリー県、東北部スリン県、南部プーケット県など計11カ所に及んだ。逮捕者は医師9人、医療記録担当者1人、クリニック経営者1人。
主犯格の女性警察医(警察大佐、ニックネーム:エア)は、レイプドラッグと呼ばれる抗不安薬のアルプラゾラムを、タイ食品医薬品局(FDA)に大量注文し、国内のクリニックに横流ししていた。2022年以降、エア医師からFDAに1500万バーツ(6700万円相当)超のアルプラゾラムの注文があり、FDAからの報告を受けた警察が捜査を開始。横流しで8000万バーツを荒稼ぎしていたことが分かり、6月10日にエア医師および関係者を逮捕した。
今回の逮捕者の中には、エア医師に頼まれて月2万バーツで名義を貸していた、精神科医を名乗る内科医もいた。クリニックが登記されていたバンコク都内の店舗も、実態がタトゥー店だったという。
●警察女医が抗不安薬を横流しか、メディアは「レイプドラッグ」と書き立て
写真:POLICE News Varieties