【タイ】バンコク都スアンルアン区のラマ9世公園で5月25日朝6時にスタートするはずだったマラソン(ランニング)大会「Run for Destination 2025」が、肝心の主催者が現れずに開催できなかった。スタート地点やテントの設置、移動トイレの配備、救急車の待機など準備万端のように見え、集まっていた参加者は登録してスタートするだけだと思っていたという。
タイのメディアが報じるところによると、主催者が雲隠れした理由は「準備不足」。参加者が多くて手配すべき設備が増えてしまい、当日までに全てを揃えることができなかったという。
申し込み時に配布していたシャツなど、最初の600人には配ったものの、以降は間に合わずに開催日の受付で交換するバッジのみを配布した。当日はバンコク都内で複数のイベントが催され、設備レンタルの専門業者に依頼しても数が足りなかったり予算を上回る費用を提示されたりし、前日まで奔走したが間に合わなかった。
スタート地点のラマ9世公園にはある程度の設備が揃えられていたが、計時システムやステージなどは準備されていなかったもよう。参加者がラマ9世公園を管轄するプラウェート警察署に訴え、警察が主催者を呼んで事情聴取を行った。
同大会はもともと、2024年末に企画されたものの300人ほどしか集まらず中止となっていた。払い込んだ参加費用の全額払い戻しもしくは次期大会に半額で参加できる特典という選択肢が提示され、関心が集まって今回の大会の参加者が1300人にまで膨れ上がったという。
主催者は警察での事情聴取を受けた後、集まっていた報道陣に経緯を説明。不手際を認めて参加者への払い戻しの意向を明らかにした。
写真:ASIA RUNフェイスブックより