犯罪組織取り締まり担当タイ副内相の親族 麻薬、拳銃所持で逮捕
- 2024/6/12
- タイ社会
【タイ】タイ警察は10日夜、バンコク都内のホテル客室で、チャダー・タイセート副内相(63)の親族のタイ人男ノラセート・タイセート容疑者(52)と別のタイ人の男(55)、タイ人の女2人(41、36)を麻薬取締法違反などの容疑で逮捕し、覚醒剤、拳銃1丁と銃弾6発を押収した。4人は12日、保釈保証金を払い保釈された。
チャダー副内相をめぐっては、昨年10月、義理の息子である北部ウタイタイニ県タルクドゥ町の町長が恐喝などの容疑で逮捕されていた。
チャダー副内相は祖父の代にパキスタンからタイに移住したイスラム教徒の家系で、ウタイタニ県生まれ。家族は事業を営み裕福だったが、7歳のときに父親が、その7年後に母親と兄が殺害された。2007年の議会下院選にウタイタニ県から出馬し当選し、以来、3回連続当選。2003年に下院議員の秘書を殺し屋を使い殺害したとして起訴され、2005年に無罪が確定した。過去に2度結婚し、子供が7人いる。このうち息子1人は2012年に銃で撃たれ死亡した。現政権では「影響力のある人物(プーミーイティポン=犯罪組織のボス)」の取り締まりを担当する。